昨日からドイツのケルンという街に来ています。
しかし、旅行代理店には、ボン市内といったつもりが、なぜか隣町に宿泊することになっています。もう少し早く気づいておけば・・・などと思っていますが、
まっ、近くにケルンの大聖堂はあるし、こっちのほうが街だし、いいか。
それに、タクシーだとお金もかかりそうな距離なので、どうしてもバスとか電車とか使って、隣町のボンまで行かないといけなさそうなので、それも、あまり経験することはないので、挑戦してみたいと思ってます。
しかし、いずれにしても、移動に1時間くらいはかかりそう。困ったもんだ。
さて、今日はプロセス管理という言葉についての解説になりますが、
まず、プロセス=工程 という言葉で考えます。
工程という言葉を聞いたことがなければ困ってしまいますが、とりあえず知っているという前提で説明します。
品質管理でなぜ工程管理(プロセス管理)ということかというと、
理由は、最終製品の検査だけでは、問題が起こった時に、何が欠陥でその問題・クレームが起きたのかまでは、分かりますが、なぜ、その欠陥原因が起こったのか?までは分からないから、
プロセスを管理するとは、その工程の中で「誰が」「何を」「どうする」ということを決めて実施する。ということになりますが、
こうすることで、欠陥の発生原因を特定することができ、問題点の解決につなげやすいということになります。
また、この工程を正確に動かしていこうとすると、さまざまなものが必要になってきます。それが、工場生産の場合だと生産計画、手順、教育訓練ということになり、これらをきちんとやっているかどうかを監視(モニタリング)していく、というような役割も発生してきます。
例えば、製造工程を簡単な図で示すと
原料 → 一次加工品 → 二次加工品 → 三次加工品 → 包装 → 最終製品
このそれぞれのステップに対し、
1)納期、生産量等を計画(決める)のが、”生産計画”であり、
2)「誰が」「何を」「どうする」という風に決めるのが”手順”であり、
3)これらを徹底させ、スピード向上させ、間違いをなくすために”教育(トレーニング)”を実施します。
これらの品質管理の基本を示しているのがISOですが、その中でも、プロセスという言葉をしつこく説明しています。なかなか分かりにくい言葉ですが、
要は、いまからやることをきちんと計画してから実施しましょう、勧めていきましょう、ということで、
これによって、(Plan)、実施し(Do)、検証して(Check)、改善策(Action)を実施していくというPDCAを回すことができ、品質を恒常的に改善していくことができる、という考え方に基づいています。
私の仕事のQAですが、”検証”のcheckのところに当たる場合もありますが、
このPDCAサイクル全体が、回っているかどうかも、QAの対象となります。
工程管理、プロセス管理を含めた、品質システムという概念になりますが、これについては、GCP等の他の個別の規制の解説をするときに、また改めて解説します。そのほうが分かりやすいのでは、、と思いますので。
次回は、私の仕事として一番ニーズの高い、GCP、臨床試験のQAについて、少しずつ話を進めていきたいと思います。