農業生産工程管理(GAP)ガイドライン説明会

本日午後は、熊本市民会館にて開催された農業生産工程管理(GAP)ガイドラインの説明会に参加してきました。

もともと、仕事でGCP、GLP、GMP、GVP、GQP等、医薬品の品質規定のコンサルタントを標榜している私としては、農業分野の工程管理規定に関して強い関心をもって参加しました。

ガイドラインの内容は、野菜、米、麦に関する、生産準備、種まき、育成、出荷までの工程について、品質保持のための様々な記録を要請するもので、概ね医薬品のGxPと同じコンセプトでできていました。

しかし違うところは、組織、、責任体制に関する規格はなく、事業者の自主性に任せる内容になっているようだった。この点、コンサルタントであれば、その他の設定された規格を適切に順守していくためには、責任体制を含めた組織から構築していくことを勧めるので、同じことになるかもしれないが、少し物足りない感じのするガイドラインだった。

しかし、そのほかの内容に関しては、農業に関する専門的な知識を必要としていることから、簡単に”はい指導できます”というものではなさそうであった。

また、今回のガイドラインとは別にGlobalGAPなるものがあり、一部の欧州向けには、この基準を順守した製品の出荷が求められているとのことでした。どこまで広がるかは、議論の余地があるようでしたが。今後、注意深く見ておきたいところである。

GAPを習得していくには、農業現場の理解とHACCPの理解、ISO9000の理解が必要なようであった。

農業の理解が一番弱いところであるが、今後、この弱点の攻略法を含め、コンサルティングのネタになってくれればと思う。

所属する農業経営支援センターでの活動も、継続してがんばっていく必要がありそうである。

それでは。

障害者雇用について

昨日、佐賀県の障害者就労支援施設へのコンサルタント派遣事業を受託した話をしました。

この事業は、福祉施設の工賃を上げていくことに対する支援になりますが、

これから本当にやっていかなければならないのは、一般企業の障害者雇用の促進だと思っています。

理由は、障害者の一般雇用が増えていけば、障害者の方の生活水準の向上につながりますし、障害者の生きがい獲得にもなります。

また、行政にとっては、障害者サービスの受給者が納税者に変わることになりますし、その一人当たりの、社会的なコストの差は年間数百万円になります。近いうちに改めて試算してみたいと思いますが、この社会的な貢献度は、大きなものと言えます。

先日の鳥栖市の社会福祉課との話し合いの時にも、説明しましたが、

障害者の一般企業での雇用を促進させるためには、

 ●障害者就労支援施設にいる利用者のなかから、一般企業で働けそうな人材の発掘と

 ●企業側の障害者に対する理解促進

が、必要となること。

つまり、現在は、障害者に関しては、ハローワークへの求職者、求人ともに少ない状態であるということ。

近くにせっかくA型事業所ができたのに、そこで働くことに手を挙げる人がいない。

こんな状態を生んでいるのが現状です。

この理由は、ただ、障害者が作業所以外に働けるところがあることを知らない。ことがあげられます。

だって、いままでそんな働く場所なんてなかったのだから、わからない、知らないのは当たりまえ。

一般企業の障害者の雇用能力を鍛え、同時に障害者へも働く場があることを周知していく。

言い換えると、企業と障害者の双方が働けること、雇用することができることを知ること。(理解の一歩手前)

まずは、ここが大事なところだと思います。

これを実現するための第一のアプローチは、企業への障害者雇用に関する理解促進。

現在、企業内の障害者雇用サポーター養成事業なるものを考えているところですが、早めに、なんとか実現していきたいと思ってます。(これが私にできること)

パワーアップ支援事業 コンサルタント派遣事業

今年も佐賀県の事業である障害者就労支援施設に対するパワーアップ支援事業(コンサルタント派遣事業)を受託した。

総額300万円で、6か所の佐賀県内の授産施設をコンサルティングすることになる。

障害者授産施設(就労継続支援B型作業所)への経営支援ということになるが、今回で4年目になる。

今年は、昨年までの経験を生かし、コンサルタント側もパワーアップした支援ができるような気がする。

どこの施設を担当するかはわからないが、がんばりたい。

今回の事業では、施設のA型化の可能性、企業との連携等について、コンサル支援を考えてみたい。

はたしてどこまで可能なのか。福祉と経済という政策の方向性の違う2つの領域の融合となるので、

制度的なところも踏まえて可能性を探りたい。