いつもはランニングのことばかり書いているこのブログですが、
会社の新事務所を自宅から外へ出すことを決意したことを契機に、私の仕事の内容を整理しています。
4年間、自分自身の生き方を考え、迷い、いろいろなことにチャレンジし、
その中で、最近になって、この仕事につちえも強く流れを感じるようになりました。
ここからこの強みを活かして、ビジネスを拡大し、私自身も成長し、力をつけていき、最終的に私の夢(ゴール)である、障害者雇用1万人の企業の成立を目指したいと思っています。
ゴールから考えると、まだまだ、よちよち歩きの段階ですが、ゴールの大きさに、また遠さに
怯むことなく、
焦らず、
はつらつと
前に進んでいきたいと思っています。
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さて、今日は、昨日までの解説に引き続き、医薬品の承認申請を含めた薬事法の規制について、医薬品のライフサイクルという切り口で説明してみたいと思います。
ライフサイクルといって、どんなことをイメージするでしょうか。
人生のことです。
人が生まれ、幼稚園、小中高と学校で勉強し、大学に進学し、社会に出る、そして社会のルールにもまれ、最後は人知れず姿を消していくことになります。これが、ライフサイクルであり、”人”を”薬”に置き換えて、考えてみることを、医薬品のライフサイクルとして説明します。
GxP QAの仕事の中で、CSV(コンピュータ システム バリデーション)というエリアがありますが、ここでもライフサイクルという概念はとても大事になりますが、今日はすこし大な概念として、医薬品のライフサイクルを考えます。
実は、昨日まで説明した医薬品の承認申請資料の作成ステップについても、このライフサイクルに充てて考えることができます。
医薬品が生まれて、世にでるまでの間を、医薬品として習得していかなければならない機能・能力を、データという根拠で説明していくステップとなります。
簡単に、ざっと、承認申請資料の中身を見ていくと、昨日の解説で、次のような引用がありました。
イ 起源又は発見の経緯及び外国における使用状況等に関する資料、
ロ 製造方法並びに規格及び試験方法等に関する資料、
ハ 安定性に関する資料、
ニ 薬理作用に関する資料、
ホ 吸収、分布、代謝、排泄に関する資料、
へ 急性毒性、亜急性毒性、慢性毒性、催奇形性その他の毒性に関する資料、
ト 臨床試験の成績に関する資料、
これが、まさに医薬品のライフサイクルの中で、世にでるまでの学校成績を示す段階の説明です。
これに、実際にこの医薬品を育てた親(工場)の評価をGMPという形で行い、
社会にでてから初めてわかってくる副作用の情報(社会にもまれ)などに対する薬事規制(GVP/GPSP)を加え、医薬品の一生にかかわるGxP規制が出来上がっています。
このイトハニホヘトをもっとざっくりと、まとめると、次のようになります。
1. 医薬品の発生起源があり、
2. 医薬品の暫定規格・安定性等を確認しながら
3. 非臨床試験(主に動物実験で、薬理試験、薬物動態試験、毒性試験)
4. 臨床試験(人でも実験)
5. 製造販売後(医薬品の出荷管理・工場管理、副作用情報管理)
この中で、具体的なGxP規制が効いているのは、
3の非臨床試験の試験の中の毒性試験、薬理試験の中の安全性薬理に関する部分に”GLP(Good Laboratory Practice)”がかかわり、
4の臨床試験の部分にGCP(Good Laboratory Practice)そして、
5の製造販売後のところで、医薬品工場・会社に対して、GMP(Good Manufacturing Practice)、GQP(Good Quality Practice)、
また、会社の副作用管理機能に対し、GVP(Good Vigilance Practice)、GPSP(Good Postmarketing Study Practice)などの規制がかかっています。
ひとついい忘れませいたが、臨床試験では、治験薬製造の部分に対しても、GMPと同様の規制が”治験薬GMP”という形で、かかっています。それぞれの日本語の正式な名称は下記の通り、
GLP:医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施に関する基準(省令)
GCP:医薬品の臨床試験の実施に関する基準(省令)
治験薬GMP:治験薬の製造管理,品質管理等に関する基準
GMP:医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理に関する基準(省令)
GQP:医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質管理の基準(省令)
GVP:医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準(省令)
GPSP:医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準(省令)
これらは、言いかえるとすべて、医薬品の開発段階の”品質管理”の基準であり、
すべて、信頼性の基準(薬事法施工規則第43条)で求めている、正確性と完全性・網羅性、保存の要件を含めて、
申請者に対して、保証および根拠(Evidence)に基づいた証明を求めています。
この中で重要な役割を果たすのがQA(Quality Assurance)という役割であり、
これが、私の仕事のGxP QA の”QA”。
具体的な仕事としては、例えば、作成される承認申請資料の試験データが、
「正確で、うそのない、倫理的にも問題ない方法や根拠データでできているかどうか」
を 第3者的な立場 で検証する役割。
仕事の行為としては、監査、自己点検という言葉で表されますが、
上記を検証し、検証結果を報告するのが、QAの役割であり、各医薬品規制で、QA機能の内容(手順)、結果(検証結果)についても報告が義務ずけられています。
この”QA”ということば、意味をたどっていくと、いくつも考え方があり、深ーい意味があったり、期待が込められています。
次は、このQAという言葉の種類、役割について、もう少し解説してみます。
今日は、以上。